防鳥ネットとワイヤをひもで結んで台風に備える渡辺さん=8日午後、鹿沼市上日向

 台風13号の接近に伴い県内は8日、自治体や農業関係者が警戒を強めた。県や各市はホームページ(HP)などで市民に注意喚起したほか、道路や河川などのインフラを点検。農家は被害を懸念し、作物の防護を急いだ。鉄道は一部運休した。

 宇都宮地方気象台によると、台風は9日明け方から昼前にかけ、本県に最接近する見込み。県内は同日明け方ごろまでに、多い所で1時間に50ミリの非常に激しい雨が降る恐れがある。台風の速度は遅く、長時間の影響が懸念される。

 県は8日までに、各土木事務所や下水道管理事務所に、水防設備の確認やパトロールを指示。宇都宮市は、市道アンダーパスの排水機能をチェックした。小山市はHPで注意喚起。栃木市は7、8の両日、土のうを希望者に配った。那須烏山市は8日夜、烏山公民館など市内4カ所に自主避難所を設けることを決めた。

 県内JAは各農家に、作物被害の防止を呼び掛けた。JAうつのみやによると、ナシやナス、ブドウなどが収穫期で、特に被害が懸念されるという。

 鹿沼市上日向の果樹園「鹿沼ひざつきフルーツプラザ」は8日、リンゴ畑を覆う防鳥ネットが風で飛ばないよう、畑に張り巡らせたワイヤとネットをひもで結び、固定する作業を行った。同園代表の渡辺利夫(わたなべとしお)さん(72)は「実が落ちないか心配になる」と表情を曇らせた。

 一方、東武鉄道は8日、日光線系統の特急1本を運休した。9日も日光線系統の特急の上下各9本を、区間運休を含め運休する。