ヒマワリの種をほおばり、上手に殻を吐き出す。大リーグのベンチなどではおなじみの光景だ。かみたばこに代わるメジャーリーガーに人気の嗜好(しこう)品は、カロリーが高くビタミンEやミネラルが豊富で、栄養面でも選手たちを支えている▼ヒマワリの「食」の魅力に焦点を当てたまちおこしが、野木町で始まった。食用品種の種をはじめ町内農産物を使ったご当地グルメ「のぎめし」の開発である▼種を釜飯の具として使ったり、すって田楽のみそやドレッシングに加えたりしながら、町内の飲食店7店舗がそれぞれオリジナルメニューを考案した。乾煎(からい)りすればゴマやナッツ類のような味になるというから、料理の幅も広がりそうだ▼野木町は、町内各所に広がる計20ヘクタールの畑に百万本以上の大輪が咲き誇る。毎年多くの観光客が訪れるものの「来てくれた人をもてなす料理がなかった」と、事業を進める町商工会会長の小島三利(こじまみつとし)さんは話す▼「ひまわりの里」でありながらこれまで食べるという発想がなく、ゼロからのスタートだった。だが、各店の滑り出しは上々で、商工会は提供店を10店舗まで増やしたい考えだ▼誘客の切り札にと、全国各地で進むご当地グルメの開発。ヒマワリの花言葉の一つに「光輝」がある。のぎめしは文字通り、町内外に輝きを放つことができるかどうか。