パリパラリンピック出場を目指し、仁平さん(右)と練習に励む島也さん=4月中旬、茨城県筑西市

 卓球で2年後のパリパラリンピック出場を目指す栃木県小山市粟宮、契約社員島也博明(しまなりひろあき)選手(46)が、パラ卓球の日本代表候補に初めて選ばれた。車いすの部で障害が最も重い「クラス1」からの選出は全国初という。県障害者卓球連盟によると、卓球で肢体不自由者の日本代表となれば県内で2人目という。島也さんは9月の国際大会初出場を目指しており「必ず結果を出したい」と意気込む。

 選考合宿は2月19、20日に静岡県内で行われ、昨夏のパラ東京大会の日本代表も多く出場した。島也選手は「クラス1」の試合で勝利し、選考を突破した。日本肢体不自由者卓球協会が認定する本年度の国際大会派遣選手とナショナルチーム(日本代表)候補に4月、初選出された。

 島也選手は広島県出身。27歳の時に海水浴中の事故で胸から下にまひが残った。重い障害の中でも「世界」を目指せる競技として卓球を選んだ。競技歴は3年。ラケットを手にバンドで固定してプレーする。

 昨年11月に大阪市で開かれた全国大会で頂点に立った。強力なバックハンドが武器で「パリ大会出場は夢ではない」と闘志を燃やす。

 練習環境面の支援で力強い助っ人も現れた。

 パラスポーツでは練習場所や指導者の確保に苦労するケースが少なくない。島也選手はこれまで、小山市の自宅から毎週、宇都宮市内の練習場へ約1時間かけて車で通っていた。

 「もっと練習時間と場所を確保したい」と近隣の施設を探し回り、茨城県筑西市の卓球クラブ「トップピンポン」が協力を快諾。車移動時間は半分になった。

 子どもから大人までが腕を磨く同クラブに障害者卓球の選手が入るのは初めて。クラブを経営する仁平雅宣(にへいまさのぶ)さん(70)は入り口にスロープを設けるなど支援しコーチも務める。「クラブからパラで活躍する選手がでれば地域も盛り上がる。共に高みを目指したい」

 今後、同協会がパラでのメダル獲得や入賞の見込みがあると判断すれば正式に日本代表選手となる。同協会は「世界ランキングを上げてほしい」と期待する。

 島也選手は9月にフィンランドで開催される国際大会を心待ちにし「自分の実力を試すチャンス。勝利を収めたい」と力を込めた。