網野友雄さん

 バスケットボールB1チャンピオンシップ準決勝のブレックス-川崎戦は、レベルの高い素晴らしい2試合だった。

 ブレックスの選手たちは気持ちも入っていたし、その時々で活躍する選手が新たに出てきていた。中でも川崎戦はチェイス・フィーラーが素晴らしかった。

 ■フィーラーの活躍

 ニック・ファジーカスとのマッチアップの相性も良く、長身だからといってインサイドでやり合うタイプではなく、広いポジションをこなせるタイプなので、マッチアップのバランスもすごく良かった。

 ディフェンスはファジーカスの右手から放たれるフローターシュートやフックショットのところを(警戒するよう)徹底的に言われているはずなので、そこを賢く守ろうとしていた。やられてしまう場面もあったが、しっかりケアしはできていた。

 オフェンスはファジーカスに付かれているので、(速くはないファジーカスを)動きでかわしたり、ちょっとしたスピードで振り切る場面が多かった。それが攻勢なオフェンスリバウンドやプットバックの流れにもつながった。

 ■両者の戦いぶり

 川崎はパブロ・アギラールが不在だったが戦い方は変わらなかった。(長身選手を3人そろえる)ビッグラインアップができなかっただけで、藤井祐真を中心にプレーを組み立てる、いつも通りの印象だった。長谷川技のけがの影響でマット・ジャニングを長時間プレーさせざるを得なかったと思うが、さすがのチームパフォーマンスだった。

 ブレックスは誰に偏ることもなく、バランスよくスコアできていた。第1戦の2桁得点はブレックスが5人、川崎は2人というのもそれを表している。

 比江島慎も監督の(安斎)竜三に「日本のエース」と呼ばせるだけの積極性も持っていた。「自分が決めてやる」という強い気持ちを感じた。スリーポイントを打つことに対して全く迷いがない。相手は非常に守りにくい。ドライブを一番に警戒して引いて守りたいところを、遠めから迷いなく打たれて、なおかつ成功率が40%を超えている。相手はかなり嫌だったはずだ。