今回は遺伝についてお話します。「遺伝」という言葉は、一般的には「親と同じものを子どもが受け継ぐ」という意味で使うことが多いかと思います。子どもの顔が親と似ている、というのも遺伝です。生物学的には、人間のからだの設計図である遺伝子を親から受け継ぐことを「遺伝」と言います。人間の細胞の中には2万種類ぐらいの遺伝子があって、それぞれの遺伝子がいろいろな働きをしています。例えば、心臓が形作られるのに関係する遺伝子、目に関係する遺伝子などです。

 

 

 子どもは、これらの遺伝子を通常はそれぞれ父親と母親から一つずつ受け継いで生まれてきます。同じ両親からでも受け継いだ遺伝子の組み合わせはきょうだいでたくさんあります。この遺伝子が親から子どもへと受け継がれる段階で遺伝子に関係する疾患が発生しますが、親が持っている疾患がそのまま子どもに遺伝する場合と、親が健康でも子どもに遺伝性の疾患が発症する場合があります。