著書を手にする添田社長

 【さくら】約2年半前に火災で本社工場が全焼した氏家のレンタルおしぼり会社「三協」の添田泰弘(そえたやすひろ)社長(48)は1日、再建までの過程などをまとめた著書「どん底からの会社再建記」を同文舘出版(東京)から出版した。「必ず会社を復旧させる」との決意の下、非常時に行った独断や即決、営業、PR方法をつづった。添田社長は「突然降りかかる危機に対処する参考になれば」と話している。

 同社は、創業50周年を目の前にした2019年12月末、鉄骨2階建て約1700平方メートルの本社工場を漏電で全焼した。機械や商品などを含めて被害額は約8億円に上った。倒産の危機に新型コロナウイルス感染拡大も追い打ちをかける状況だったが、添田社長流リスクマネジメントにより1年3カ月ほどの短期間で会社再建を達成した。

 出版は、県信用保証協会が昨年3月に開いたコロナ禍を乗り切るためのオンライン勉強会で添田社長が講師を務めたことがきっかけ。参加者の「私ももう一度頑張ろうと思った」といった感想に、自分の経験談が役に立つ場合があることを認識した。

 著書は「会社が非常事態に陥ったらどうする?」や「社内の混乱の収拾方法」「強靱(きょうじん)で成長する会社にするための再建策」など8章で構成。添田社長は「危機的状況には幸運と不運の両方が含まれている。解釈によって見え方も変わり、私は『大ピンチの後に大チャンスあり』と明るい未来を描いた」と、数々の困難に対して前を向いてきた姿勢を伝えている。

 四六判、248ページ。3千部を発行。定価1760円。