【佐野】金子裕(かねこゆたか)市長は2日の定例記者会見で、ヤングケアラーの早期発見や支援に向け、専門研修を受けたコーディネーターを家庭児童相談課に配置したと発表した。学校や教育センターなどと連携して、市が一体となった支援体制を構築することが目的。市によると、コーディネーターの配置は県内の自治体では初めて。金子市長は「子ども自身が持つ能力を最大限発揮し、子どもらしくいられるよう事業を進める」と述べた。 

 ヤングケアラーは、大人に代わって日常的に家族の世話をしている18歳未満の子どもを指す。市は昨年9月の定例市議会で実態把握についての議論があったことを踏まえ、市内の生徒約900人にアンケートを実施。市ではこれまで2人のヤングケアラーの存在を確認していたが、同課の担当者は「アンケートを通じて市が把握し切れていないヤングケアラーもいることが分かった」と指摘する。

 市は、国が本年度から3年間実施するヤングケアラー支援体制強化事業の補助を受け、支援事業に乗り出した。本年度の事業費は、コーディネーターの人件費などとして309万円。

 配置されるのは、国や県の児童福祉に関する研修などを受けた元小学校校長の男性(63)で、各学校を回ったり、相談を受けたりすることで、早期発見や適切な支援につなげる。

 また、この事業はヤングケアラーの社会的認知度の向上も目的としており、金子市長は「教育の現場のみならず、福祉や介護、医療の現場などにおいてもヤングケアラーの概念を認知してもらい、早期発見につながるよう、啓発活動を実施する」としている。