初めて出開帳された毘沙門天に手を合わせる参拝客ら

 聖武天皇から山号を下賜されたと伝わる足利市大岩町の大岩山多聞院最勝寺で1日、日本三大毘沙門天とされる本尊・毘沙門天の出開帳が始まった。落雷で本尊とともに焼失した本堂が再建された1762年以来260年で、本尊の出開帳は初めて。6月4日まで。

 これまで毎月1日の縁日に限り本堂の厨子(ずし)が開けられ、正面の膝から上が見える状態で参拝ができた。厨子から出され全身が見える状態で参拝できるのは初めて。「令和の大修復」を前にした試みで、沼尻了俊(ぬまじりりょうしゅん)執事は「次の出開帳はまた修復が必要になる数百年後」と話す。

 初日は縁日と重なったこともあり、多くの参拝客でにぎわった。東京都府中市から家族3人で訪れた会社員山元弘久(やまもとひろひさ)さん(52)は「寅(とら)年なので毘沙門天を祭る近郊のお寺を探して来た。ご神木の杉で作ったという歴史的な仏像を見られてよかった」と話した。

 月曜閉堂。修繕費用を賄うためのクラウドファンディングが行われている。(問)同寺0284・21・8885。