新入学・進級で子どもたちを巡る環境が大きく変わる季節。学校生活にいち早く慣れることに精いっぱいだろう。そうした中でも、いざという時に備えて通学路や自宅周辺の危険箇所、非常時の対応について親子で話し合っておくことが重要だ。防犯・防災のプロに防災・防犯対策のポイントを聞いた。

 

 

 新年度は、入学したばかりで通学に慣れていない児童生徒がいるほか、通学路が変わった子もいる。警備会社の北関東綜合警備保障の担当者によると、初めての通学や、通学路の変化で危険な場所に気付く機会が増えるという。その上で、「親子で日頃から情報を共有し、非常時の対策を決めておくことが大切」と強調する。まずは大型連休を利用して、親子で実際に歩いてみるのがお勧めだ。

 登下校中に地震が発生すると、壊れた瓦やガラスでけがをしたり、塀や街路樹の下敷きになったりする危険がある。2018年の大阪北部地震では、登校中の女児がブロック塀の下敷きになって亡くなる事故が起きた。

 親子で歩きながら、ブロック塀や自動販売機、電柱、街路樹など、地震で傾いたり倒れたりしやすいものがないか細かくチェック。「看板が壊れて倒れてくるかもしれないね」などと話しながら、子どもが危険や不安を感じた場所を把握しておく。

 さらに、ランドセルなどで頭を守りながら広くて安全な場所に避難することも確認。スムーズに再会できるよう、事前に避難場所を決めておくのも手だ。揺れが収まっても倒れたり壊れているものや、垂れ下がった電線などに近づかないように伝える。

 防犯対策にも目配りしたい。県くらし安全安心課によると、(1)出入り口(逃げ道)が多い「入りやすい場所」(2)視界を遮るものがあったりごみが散乱しているなど周囲の関心が少ない「見えにくい場所」-は犯罪が起こりやすい傾向にある。登下校や子どもの遊び場は(1)(2)に当てはまらず、地域の人々の目が届きやすい場所を選ぶ。時間帯によって周囲の見え方も変化するので、夕暮れ時の状況も把握しておきたい。

 大人は「危険なところはない」「普段からよく使う道だから大丈夫」と思っていても、子どもには違って見える。生け垣やガードレールで視界が遮られ、周囲を見渡しにくいことも。同課の担当者は「子どもの目線になって、危険や不安に感じる場所がないか確認して」とアドバイスする。

 不審者に遭遇したら、すぐにその場を離れて大きな声で助けを求める。知らない人に付いて行かないための合言葉「いかのおすし」(付いて行かない、車に乗らない、大声を出す、すぐ逃げる、大人に知らせる)を実践しよう。

 防犯グッズはせっかく持ち歩いていても、いざとなると慌てて使えないことも。どのような場面でどう使うのか、電池が切れていないかなど、日頃から点検しておくことも大切だ。同課の担当者は「地域の安全を守る一員として通勤中や犬の散歩中など“ながら見守り”を実践してほしい」と呼び掛けた。