登山者にヘルメット携行を呼び掛ける宇都宮中央署員ら=29日午前8時15分、宇都宮市福岡町

 宇都宮市の古賀志山で山岳遭難事故が相次いでいることを受け、宇都宮中央署はゴールデンウイーク初日の29日、登山口がある同市福岡町の宇都宮市森林公園駐車場で事故防止に向けた広報活動を行った。今年1月から県内で発生した10件の山岳遭難のうち6件が古賀志山周辺に集中しており、同署は登山シーズンに向け注意を呼び掛けている。

 同署によると、古賀志山系には多数の登山ルートがあり、初心者から上級者まで幅広い年代に親しまれている。新型コロナウイルス禍でアウトドア人気が高まり、登山者は増加傾向という。

 一方、同山系は滑落や転倒事故が多く、2017~21年の5年間で29件の山岳遭難が発生。4人が死亡し13人が重傷を負った。過去5年間では年平均で6件ほどの事故が発生している中、今年は28日までに既に6件発生し、1人が死亡、4人が重軽傷を負っている。遭難者6人のうち4人が65歳以上の高齢者だった。

 広報活動は午前8時から約1時間行い、同署員ら6人が登山者らに山岳事故の概要を説明するチラシを配った。「登山届を電子申請して計画的な登山を」「手袋やヘルメットを携行して」などと声を掛けた。

 夫婦で登山に訪れた同市岩曽町、会社員西田好正(にしだよしまさ)さん(66)は「いつも登っているからこそ、気を引き締めたい」と話した。同署の鬼丸純一(おにまるじゅんいち)地域管理官は「慣れてきた時こそ事故が起こりやすい。油断せず登山を楽しんで」と訴えた。