運行管理者資格者証を手にした塙さん

【宇都宮】姿川中2年塙千社(はなわちせ)さん(13)は、今年3月に受けた「運行管理者(旅客)」の試験に合格した。バスやタクシー運転手の安全管理に必要な国家資格で、講習を行うとちぎ安全教育センターによると、県内では最年少。「全国でも例がないのでは」と驚きの声が広がっている。将来は母親が経営する貸し切りバス会社で働きたいといい「運転者とお客さんの安全を守りたい」と意欲的だ。

 運行管理者は、運転者の乗務時間の適正管理や健康状態の把握を行う責任者。自動車運送事業会社の営業所ごとに配置することが義務付けられている。

 塙さんは幼いころから、母尚恵(ひさえ)さん(40)が同行するバス旅行に連れられ、添乗員として働く母の姿と、楽しそうな乗客の姿を見て育った。

 「安全を守るのは運転者。運転者の安全を守るのは、運行管理者なんだよ」。母の話を聞いて関心を持ち、小学6年で試験に初挑戦。同センターで数日間の基礎講習や対策講座を受講した以外はほぼ独学で、毎日1時間ほど勉強を続け、3回目の挑戦で合格した。

 試験では道交法や労働基準法、道路運送車両法などに関する知識が問われ、平均合格率は4割に満たない。受験者の多くは自動車運送事業会社の社員で、大半が30歳以上という。

 4月21日付で関東運輸局から交付された「運行管理者資格者証」を手にした塙さんは「合格した実感がわいてきました」と笑顔を見せた。「大型バスの運転免許も取りたい」と、早くも次の目標を見定めている。

 尚恵さんは「試験を受けようと思ってくれたことがうれしい。落ちても諦めずに受け続けた精神力は並大抵ではない」と、娘の努力をたたえた。