日本科学技術ジャーナリスト会議(室山哲也(むろやまてつや)会長)は26日、科学技術に関する優れた報道や啓発活動などを表彰する「科学ジャーナリスト賞」の本年度の受賞作を発表した。下野新聞社の長期連載「なぜ君は病に… 社会的処方 医師たちの挑戦」が科学ジャーナリスト賞(優秀賞)を受賞した。

 同連載は2019年11月~21年6月にかけて計58回展開した。健康格差の現状や、医師たちが患者の背景に着目し必要な支援につなぐ社会的処方の在り方を追った。「健康と社会的処方取材班」の斎藤美和子(さいとうみわこ)、宇留野有貴(うるのあき)、東山聡志(とうやまさとし)の3記者が担当し、大塚順一(おおつかじゅんいち)報道センター長(現日光今市総局長)がデスクを務めた。

 最終選考では、地域の医師が社会的処方に取り組む姿をルポし、病の本質に潜む要因を掘り起こした点が評価された。

 計72点の応募の中から、大賞にはNHKメルトダウン取材班の書籍「福島第一原発事故の『真実』」が選出された。優秀賞には、ノーベル物理学賞受賞者の故南部陽一郎(なんぶよういちろう)氏の生涯に迫った中嶋彰(なかしまあきら)氏の書籍と、放射性廃棄物の最終処分場誘致に名乗りを上げた自治体を追った北海道放送のドキュメンタリー番組がそれぞれ選ばれた。

 授賞式は6月4日に東京都内で行われる。