左上から時計回りに上野氏、板倉氏、髙橋氏、岡村氏

 6月22日が見込まれる参院選の公示まで2カ月となった。栃木選挙区(改選数1)では21日現在、3選を目指す自民党現職の上野通子(うえのみちこ)氏(64)の他に3人の新人が立候補を表明し、対決の構図がほぼ固まった。4人全員が女性で、過去に例のない戦いとなる見込み。上野氏は公明党の推薦を取り付け、万全の体制を構築。野党第一党の立憲民主党は党本部の公募に応募した税理士板倉京(いたくらみやこ)氏(55)の擁立にこぎ着けたが、今後は野党共闘に向けた体制づくりが焦点となる。

 「幹事長の地元で負けるわけにはいかない」。16日、宇都宮市内で開かれた自民県連選対本部と上野氏の支援組織の合同会議。冒頭、党幹事長の茂木敏充(もてぎとしみつ)県連会長は参加者にハッパをかけた。

 前日には立民県連が板倉氏の擁立を発表したが、会議前の県連役員会や定期大会を含め、誰も対立候補に言及しなかった。「あえて無視した。誰が相手だろうと『上野通子をお願いします』と言うだけだ」。木村好文(きむらよしふみ)県連幹事長が狙いを明かす。

 調整が難航した自公の相互推薦問題が決着。公明はいち早く上野氏に推薦を出した。大会では公明県本部議長の輿水恵一(こしみずけいいち)衆院議員が推薦状を手渡す場も設け、蜜月ぶりをアピール。来賓で参加した福田富一(ふくだとみかず)知事も「皆さんと一緒に戦う」と支持を鮮明にした。

 立候補表明から3日後の18日、板倉氏は立民県連幹部とともに連合栃木と国民民主党県連との三者協議に参加し、支持を訴えた。同日午後には連合栃木が板倉氏の推薦を決定。県内最大の労働者組織の支援を取り付け、上野氏に対抗する体制づくりは一歩前進した。

 しかし、三者協議では国民県連から「党内手続きもあり即答できない」との考えが示されたという。国民と日本維新の会が近づくなど流動的な要素も多く、立民が期待する国民の協力が得られるかは不透明だ。

 元佐野市議の岡村恵子(おかむらけいこ)氏(68)の擁立を決めている共産党県委員会との間で、候補者を調整できるのかも焦点となる。過去2回の参院選では野党統一候補として自民現職に挑んだが、今回は立民の擁立が遅れたこともあり協議は進んでいない。

 野党関係者の間でも「今回は別々に戦った方がすっきりしてやりやすい」との声が出ており、一本化は困難との見方もある。

 栃木選挙区では「NHK受信料を支払わない国民を守る党」から心理カウンセラーの高橋真佐子(たかはしまさこ)氏(56)も立候補を表明。維新は全国比例で前県議の西川鎭央(にしかわやすお)氏(51)を立てるほか、栃木選挙区でも擁立を模索している。