犬伏東小の正門脇で児童を見守る野口英世像

犬伏東小の地図

犬伏東小の正門脇で児童を見守る野口英世像 犬伏東小の地図

 小学校にある像としてまず頭に浮かぶのは、まきを背負いながら読書に励む本県ゆかりの偉人二宮尊徳(金次郎)の姿だろう。

 しかし、佐野市犬伏東小の正門脇で児童を見守るのは、千円札でもおなじみの世界的な細菌学者野口英世(のぐちひでよ)の銅像だ。高さ約1メートル。大やけどを負った左手は白衣のポケットに入れ、右手に持った試験管を見つめる。

 同校によると、開校から6年たった1986年7月、地元の農業男性から贈られたという。寄贈の意図は今となっては不明だが、男性を知る関係者は「当時、英世の本を読んでいたようで、彼の生き方に感動したことが寄贈のきっかけではないか」と推し量る。

 台座裏側には「昔播(ま)きし木の実 今大木となりぬ」と尊徳の言葉も記され、県内で活躍した農政家への尊敬の念もうかがえる。

 新型コロナウイルス禍に見舞われた2020、21の両年度、同校の修学旅行の行き先は像に導かれるように従来の首都圏から英世の古里・福島県に変更され、猪苗代町の野口英世記念館との交流も始まった。

 「この像には不思議な縁を感じている」。こう話す嶋田政己(しまだまさみ)校長は「学ぶ姿勢、学びの大切さを児童が身に付けるきっかけになれば」と目を細める。

 【メモ】犬伏東小は佐野市伊勢山町1534。同市犬伏下町の犬伏小から分離する形で1980年4月に開校した。