もうすぐお盆。孫の帰省を心待ちにしている人も多いだろう。だが、思いもよらない行動を取る乳幼児にとって、家の中は危険がいっぱい。普段乳幼児がいない家は特に注意が必要だ。あらかじめ家の中を点検し、安全対策をしておきたい。

 宇都宮市消防局によると、2017年度に管内で救急搬送した乳幼児(0~6歳)の一般負傷は176件。半数以上が家庭内事故で、祖父母宅や親戚宅などでの事故も発生していた。「普段子どもがいない家は、子どもにとって危険な所に気付いていない可能性がある」と同局警防課の石川優(いしかわまさる)係長。

家庭内事故のトップは転倒

 家庭内事故で最も多かったのは「転倒」で、「階段からの転落」「テーブルなどの角にぶつける」が続いた。母子保健指導を行う同市子ども家庭課の保健師長瀬宏子(ながせひろこ)さんによると、頭が重い乳幼児はバランスが悪いため転倒しやすく、頭蓋骨が柔らかいので、軽い衝撃でも重症になることもある。「床に緩衝材となるマットを敷く、テーブルなどの角にコーナーガードを付ける、階段にゲートなどを設置する、といった対策で、事故を防いだり、事故の影響を最小限に抑えられたりする」と長瀬さん。

 湯沸かしポットが倒れてやけどする事故も多い。子どもの手の届く高さにポットを置かないことはもちろん、コードを引っ張ってポットが倒れないよう配線にも気を付けよう。窓際やベランダからの転落を防ぐため、付近には踏み台になるようなものは置かない。

 浴槽やトイレ、洗濯槽に落ちて溺れることもある。わずかでも浴槽に残し湯はせず、浴室には鍵をかける。トイレのふたは閉め、洗濯機にはチャイルドロックをするなど徹底しよう。

テーブルクロスの掛けっぱなしも危険

 食事中も要注意。同消防局の搬送事例では、いすから転落してフォークが口から抜けなくなった(2歳)、スープをこぼしてやけどした(2歳)、芋やパンを詰まらせる(各1歳)-などがある。食事中も目を離さないようにしたい。テーブルクロスの掛けっぱなしも危険。子どもが引っ張って、上のものが頭に落ちることがあるという。

 生後5カ月を過ぎると、手に触れたものを何でも口に入れるようになる。実際にたばこ(0歳)や芳香剤(3歳)、硬貨(4歳)、チラシ(0歳)などの誤飲事故が起きている。直径39ミリより小さいものは飲み込みや窒息の危険があるため、必ず子どもの手に届かない所に置く。

 たばこやボタン電池など、誤飲した時に水や牛乳を飲ませたり、吐かせたりしてはならないものもある。処置が分からない時は、かかりつけ医や公益財団法人日本中毒情報センターの中毒110番に問い合わせよう。(問)大阪072・727・2499(24時間対応)、つくば029・852・9999(午前9時~午後9時)。

 孫と車で外出する機会もあるかもしれない。安全のためにも必須なチャイルドシートは、6歳未満の着用が道路交通法で義務付けられている。また、真夏にエンジンを切った車内は短時間で高温になり、脱水や熱中症で命を落とす子がいる。子どもを残して車を離れないのは鉄則だ。