小学生が対象の入学者選抜の適性検査などがある全国の公立中高一貫校137校の36%に当たる11都県と6市区の49校で、性別ごとの募集定員があることが13日までに、共同通信の調査で分かった。栃木県の宇都宮東、佐野、矢板東3校も含まれる。また受検者数などを男女別に公表した44校中、栃木県3校など34校の2022年度選抜で女子の受検倍率が高かった。

  調査は2月、学校基本調査などを基に、公立中高一貫校を設置する40都道府県と20市区の教委や一部の学校、公立大学法人を対象に実施した。国立中高一貫校は対象外とした。

 栃木県の宇都宮東(定員105人)、佐野(105人)、矢板東(70人)の県立3中学校の募集定員に対する男女割合は「いずれかが60%を超えない」が基本方針。県教委は「男女共同参画社会に近い環境を経験させるため」と説明する。

 22年度の合格者を見ると、宇都宮東は男女がほぼ同数だったが、佐野は女子が60%、矢板東は59%。

 女子の受検倍率では矢板東は2・20倍となり、男子の倍率と比べ1・20倍高かった。女子の倍率が3・66倍だった宇都宮東は男子より1・07倍、女子が2・62倍だった佐野は男子より1・03倍高かった。

 県教委は「問題意識は持っている。時代の流れを見ながら制度を見直す余地はあるが、現状は検討に至っていない」とした。

 一方、5府県と4市の15校が男女別定員を廃止した。73校は男女別定員が元々なかった。

 学校の男女別定員制を巡っては、合格最低点が男女で異なるため、性差別との批判が強まり、全国の公立高で唯一、全日制普通科で設けている東京都教育委員会が昨年、段階的な廃止を決めた。性別ごとの枠があると、女子の方が合格最低点が高くなり不利になる傾向があるとされる。公立中高一貫校では一部で依然、残っている実態が分かり、議論を呼びそうだ。