判定勝ちし、勝ち名乗りを受ける吉野=さいたまスーパーアリーナ

防衛に成功し、チャンピオンベルトを手に記者の質問に答える吉野=さいたまスーパーアリーナ

判定勝ちし、勝ち名乗りを受ける吉野=さいたまスーパーアリーナ 防衛に成功し、チャンピオンベルトを手に記者の質問に答える吉野=さいたまスーパーアリーナ

 強さと優しさを兼ね備えたボクサーだ。ボクシングの東洋太平洋、WBOアジアパシフィック・ライト級2度目の防衛に成功した鹿沼市出身の王者・吉野修一郎(よしのしゅういちろう)(30)=三迫。強いパンチとフィジカル、闘争心あふれるファイトで15戦全勝(11KO)という数字を残す強者だが、アマチュア時代を知る関係者たちからは「純粋」「思いやり」「素直」といった言葉が多く登場する。

 父雅己(まさみ)さん、叔父和秀(かずひで)さんとも国内トップ選手だったというボクシング一家に育った。作新学院高では1年時から全国選抜大会を制し2連覇するなど高校4冠に輝いた。

 「バスでお年寄りに席を譲っているのを見た人がいるぐらい、真面目で優しい」。そう述懐するのは作新学院高の監督として指導に携わった恩師の手塚紀夫(てづかのりお)教諭。「中学時代はやんちゃだったといううわさも聞いたが、いじめっ子に向かっていくタイプだったようだ」という話からは正義感の強さもうかがえる。

 別の関係者も吉野の人間性を強調する。「努力家で素直。ボクシングに対して純粋で真っすぐ」という真摯(しんし)な姿勢が周りを引きつけるのだという。「どのトレーナーも『この子を強くしたい』と思う」