「一家族一旅行」再開に向けて館内のテーブルを消毒するホテルエピナール那須の従業員=8日午後2時25分、那須町高久丙

 新型コロナウイルス禍で打撃を受ける観光業界の回復を目指して11日に再開した県の支援事業「県民一家族一旅行」について、福田富一(ふくだとみかず)知事は12日の定例記者会見で、初日の午後4時までに約3400泊(1人に付き1泊)の予約があったと発表した。福田知事は「順調な滑り出し」との見解を示し、県内の宿泊事業者からも「今後の動きに期待したい」と歓迎の声が上がった。

 県観光交流課によると、再開初日はJTBのサイトを通じた予約が約1500泊に上ったほか、「るるぶトラベル」が約200泊あった。合わせて、事業に参加する各宿泊施設にも計約1700泊の予約が入ったという。

 事業の実施期間は28日まで。大型連休は含まれていない中での予約動向について、同課は「春の行楽シーズンを迎え、事業の再開を待ちわびた人が多いことがうかがえる」としている。

 宿泊施設では再開と同時に予約が入り始めた。日光温泉旅館協同組合理事長で「日光ぐり~んほてる懐かし家風和里(ふわり)」(日光市)の赤澤正(あかざわただし)社長(55)は「少しずつ予約が入っており、問い合わせも増えている」と喜んだ。利用者数はコロナ禍前の半数以下に落ち込み、まん延防止等重点措置が3月21日で解除後も「感染者数が多く、動きは鈍かった。一家族一旅行が起爆剤となればいい」と話した。

 那須町観光協会長で、温泉旅館「山快」の阿久津千陽(あくつちあき)社長(51)は「再開はありがたい。大型連休前に何もないよりは、(観光客が)動く見込みはある」と受け止めた。