矢板市は11日、市内で保管している東京電力福島第1原発事故で発生した放射性物質を含む浄水発生土の指定廃棄物について、環境省が同日、指定を解除したと発表した。昨年11月に放射能濃度を再測定したところ基準値(1キログラム当たり8千ベクレル超)を下回ったため、市が指定解除を要請。市は、処理実績がある事業者に依頼し、7月ごろまでに処理したい考え。浄水発生土の指定廃棄物の指定解除は県内で初めて。

 県によると、県内で保管されている浄水発生土は昨年12月末時点で約727・5トン。市生活環境課によると、そのうち市内で一時保管している浄水発生土は寺山浄水場(長井)の250トンで、全量が指定解除された。昨年11月の再測定で、放射能濃度が基準値の半分以下となる3974ベクレルまで減衰していた。

 処理は、同省の技術的支援も得て行う。基準値を下回った廃棄物でも、風評被害が発生する恐れがあるため、事業者名や処理先、処理方法は公表しない。費用は約1700万円で、全額同省からの補助金が充てられる見込み。

 今回の指定解除により、市が保管する指定廃棄物282・6トンのうち、約88%が処理されることになる。

 斎藤淳一郎(さいとうじゅんいちろう)市長は「市が指定廃棄物を処理していく上で、大きな前進。今後は農業系指定廃棄物の暫定集約に一層注力し、指定廃棄物処分場(長期管理施設)を必要としない環境づくりに貢献していきたい」とコメントした。