田村の作品を解説する島田さん

 【佐野】市出身の陶芸家で人間国宝の田村耕一(たむらこういち)(1918~87年)の作品を集めた「田村耕一美術館」が9日、閑馬町に本格オープンする。館長で安蘇重工会長の島田文男(しまだふみお)さん(79)が収集した作品の中から、初期~最晩年の約400点を展示。島田さんは「田村という陶芸家が活躍した時代の背景や思想などが全て分かるような展示に努めた」としている。

 同美術館は島田さんの自宅敷地内に建てられ、木造(一部鉄骨造り)2階建て約800平方メートル。2019年の仮オープン後、「より多くの作品を市民に知ってほしい」と施設や展示作品の拡充を進めてきたという。

 田村は酸化鉄を主成分とした釉薬(ゆうやく)で絵付けする「鉄絵」の巨匠として知られる。鉄絵を基本にさまざまな技法を取り入れたことでも有名で、同美術館は田村作品を時代や技法ごとに11の展示室に分け紹介している。また田村と交流のあった益子焼の作家などの作品を集めた展示室も設けた。

 30年以上にわたって田村の作品を収集してきたという島田さんは「しっとりと落ち着き、心を和ませる温かさが田村作品の魅力」と話す。

 入館料は600円。月曜休館。(問)0283・86・9777。