栃木県庁

 ロシアのウクライナ侵攻を受け、栃木県は4日までに、2022年度の「ロシア国立ワガノワ・バレエ・アカデミー」の公認留学生オーディションとレッスン講座を中止する方針を決めた。クラシックバレエの世界最高峰と言われる同アカデミーとの事業は20年以上続いてきたが、今後については見通せない状況という。

 オーディションを共催するとちぎ未来づくり財団によると、先月末に中止を正式に決定した。20年度、21年度は新型コロナウイルス感染拡大に伴い中止となったが、今回は国際情勢を受けて開催は困難と判断した。

 19年度のオーディション合格者で、現地で学んでいた日本人2人は3月中旬までに帰国した。

 同アカデミーは世界的バレエ・ダンサーを輩出する名門校。本県との文化交流がきっかけとなり、1996年度に国内では初となる公式オーディションが栃木県総合文化センターで開催された。2019年度までに全国から568人が受験し、118人が現地で学んだ。栃木県からは7人が留学した。

 栃木県内ではワガノワのほか、ロシア国立サンクトペテルブルク・アカデミー・バレエの日本公演も開催してきたが、同財団本部の野中正知(のなかまさとも)事務局長は「この情勢では難しい。数年、数十年単位で見ないといけない」と、日本公演は長期的に困難との見方を示した。

 「世界を目指し、オーディションに向けて努力してきた人たちがいる。日本芸術界への影響も計り知れない」と話した。