3年間の任期を振り返る荒川県教育長=県庁南別館

 本年度末で退任する荒川政利(あらかわまさとし)県教育長(66)が30日までに、下野新聞社の取材に応じ、教育行政のトップとして職務に当たった3年間の任期を振り返った。「県全体の教育を考えていくには市町や現場との信頼関係が大切で、連携に努めてきた」などと語った。

 荒川氏は2016年3月に県産業労働観光部長で退職。17年に発生した那須雪崩事故など県教委で重い課題が残される中、19年度に11年ぶりの行政出身の教育長として就任した。

 那須雪崩事故については「実効性のある再発防止策を全国に発信する責務がある」として就任当初から力点を据えた。遺族の協力を得て議論を重ねてきたが、道半ばでの退任に「心苦しさもある」と述べた。

 遺族による民事訴訟には「さまざまな機会を通して県の考えを丁寧に説明することが重要」との考えを示した。

 20年からは新型コロナウイルスが急拡大し、一斉休校やリモート授業などの対応に追われた。「教育活動と安心安全のバランスをどう取るか苦慮した」とし、オンラインの活用促進を今後の課題の一つに挙げた。

 「多くの人に支えられた」と感謝し、後進に「新しい時代の県の人づくりのために尽力してほしい」と言葉を贈った。