定例記者会見で新型コロナウイルスの感染状況について説明する福田知事

 栃木県の福田富一(ふくだとみかず)知事は29日の定例記者会見で、新型コロナウイルスの「まん延防止等重点措置」の解除から1週間が経過する中、新規感染者数が依然として高い数値で推移していることについて「(オミクロン株より感染力が強いとされる)派生株への置き換わりで、感染者数が再度増加する恐れがある」と危機感を示した。高齢者の感染が減少している一方、若い世代は減少速度が鈍いなどとし、改めて感染防止対策の徹底を呼び掛けた。

 同日の新規感染者数は746人となり、今月2日以来、約1カ月ぶりに700人を超えた。重点措置が21日の期限で解除となった以降も新規感染者数は減らず、直近1週間(23~29日)では4108人で、前週(16~22日)の3275人より増加している。

 福田知事は「ピークを過ぎた後に大きく減少した(昨夏の)第5波の状況と異なる。3連休の影響もある」と述べた。医療提供体制では病床使用率が2割程度まで減少し、ピーク時よりは落ち着いているとした。

 65歳以上のワクチン接種率は、24日までに81.3%に達した。直近1週間(18~24日)の新規感染者数を3週間前と比較すると、65歳以上の感染者数は5割減少。2月に21件あった高齢者施設でのクラスター(感染者集団)は、3月は9件まで減り、福田知事は「ワクチンの効果が表れている」と分析した。

 しかし、20歳未満と20~30代は2割ほどの減少で、新規感染者数が減らない要因になっているとした。

 重点措置の解除時期については「新規感染者数が着実に減少傾向にあったので判断は誤っていなかった」としつつも、医療の負荷が高まれば重点措置の再要請の検討も行うとした。

 県内の宿泊や日帰り旅行代を割り引く「県民一家族一旅行」は、予定通り4月11日に再開する方針を示した。割引対象を隣接県に広げることも検討する。