児童が地域の大人たちと一緒に体験活動をした昨年の防災訓練キャンプ

 学校と地域住民、保護者が力を合わせて学校運営に取り組む「学校運営協議会」が新年度、日光市の小中学校約10校で試行的に導入される。地域の人たちが学校に集まり、子どもの育成を通じて希薄化する人のつながりを強める場になると注目され、全国的にも広がりを見せている。市内での導入前夜、学校を核とした地域づくりに先行して取り組む今市小を取材した。

 土曜の昼間に「ぶーん」という草刈り機の音を耳にした教員が、校庭の草を刈る複数の男性の姿を目にした。連絡を受けた石川僚一(いしかわりょういち)校長(60)は「作業のことは聞いていなかった。でもおやじの会だと直感し、信頼関係があるのでありがたくやってもらった」と振り返る。昨年秋の出来事だ。

■心を育む機会

 おやじの会は2019年に発足し、保護者ら約40人で構成している。代表的な活動が学校での「防災訓練キャンプ」。子どもたちが保護者や地域の人と一緒にまきを割ったり、宿泊用の段ボールベッドを作ったり。昨年11月には児童約60人が、普段の学校生活では味わえない体験をした。

 代表の猪瀬忠之(いのせただゆき)さん(51)は「デジタル化が進む今、それを有効に使いこなす心を育むことも大切で、その機会を地域と学校が一緒につくっている」と説明。石川校長も「子どもたちが学校では見せない行動やふるまいをし、著しく成長する」と効果を口にする。