システム障害で全ての取引ができないことを知らせる張り紙=26日午後3時10分、宇都宮市桜4丁目の足利銀行本店

 足利銀行(宇都宮市)を含む地銀8行などで26日に同時発生したシステム障害は夜になっても復旧せず、影響が広がった。足銀の営業店では、急きょ出勤した行員が来店客に事情を説明するなど対応に追われた。「お金を下ろせない」「早く解決して」。現金の引き出しや振り込みなどができない客からは、苦情やあきらめの声が聞かれた。

 足銀によると、同日午前11時10分ごろからATMやインターネットバンキング、スマートフォン用の「足利銀行アプリ」のサービスが利用できなくなった。各営業店では行員が休日出勤して来店客に対応。ATMにシステム障害を知らせる張り紙を掲示した。一部では要望に応じて現金の引き出しを行った。

 いつでもどこでも利用できるスマートフォン用アプリも、残高照会などの機能が使えない状況が続いた。ツイッターなど会員制交流サイト(SNS)では「所持金なさ過ぎ」「お金下ろせない」「早く復旧してくれ」といった書き込みがあった。

 足銀は常陽銀行(水戸市)との経営統合に伴い2020年1月、銀行業務の基幹システムを常陽銀と同じ「Chance地銀共同化システム」に移行した。今回のトラブルはこのシステムの不具合が原因とみられ、共同利用する複数行に影響が一斉に波及した。

 足銀の担当者は「復旧を待つしかない。お客さまにご迷惑をお掛けしているので誠心誠意対応したい」と話した。

 26日午後3時すぎ、足銀本店営業部では小雨の中、4人の行員が時折訪れる客に状況を説明。「誠に申し訳ございません」などと一人一人に頭を下げた。

 別の場所にあるATMで現金を引き出せず本店を訪れたという宇都宮市、60代主婦は「美容室に行く予定だったので困ったが、仕方ない。一律に止まっちゃうなんて大変だね」。同市、40代会社員女性は「月曜に口座振替があるから、それまでに復旧すればいいが、間に合うか心配。信じて待つしかないですね」と店舗を後にした。