当選を決め支持者と喜ぶ相馬憲一氏=20日午後9時5分、大田原市末広3丁目

 任期満了に伴う大田原市長選は20日、投開票が行われた。無所属新人の前県議相馬憲一(そうまけんいち)氏(64)が1万49票を獲得、4選を目指した無所属現職の津久井富雄(つくいとみお)氏(72)=自民、公明推薦=を189票の僅差で破り、初当選を飾った。いずれも無所属新人で前市議星雅人(ほしまさと)氏(37)、同鈴木隆(すずきたかし)氏(63)は及ばなかった。相馬氏は「第三者委員会設置による財政健全化や、市政刷新」を訴え、市政初の4人による激戦を制した。当日有権者数は5万8678人。投票率は51・24%で、前回(2018年)を15・12ポイント上回った。

 現職の津久井氏が「市長職は3期12年」との公約を覆して臨んだ選挙戦では、市の財政難や地域活性化などを巡り、現市政の継続か刷新かを問う激しい戦いが展開された。

 午後9時3分ごろ、同市末広3丁目の相馬氏の選挙事務所のテレビ画面に敗戦の弁を述べる津久井氏の姿が映し出されると、支持者らは勝利を確信し、喜びを爆発させた。当選を祝う拍手は約3分間続いた。

 万歳三唱した相馬氏は「皆さまの支えで、このような結果を得ることができ感謝している。進む道がいばらの道でも、掲げた公約を一つ一つ丁寧に実行していく」と市長就任への決意を語り、深々と一礼した。

 国・県とのパイプや市議17人の協力による市政運営の継続などを訴えた津久井氏は「思い届かず敗れた。不徳の致すところ。誠に申し訳ございませんでした」と言葉を詰まらせながら、敗戦の弁を述べた。

 国民健康保険税などの引き下げを掲げ、「世代交代」を訴えた星氏は「『誰一人取り残さない、持続可能なまち』という考えに多くの方が共鳴してくれると思っていたが、力が足りず届かなかった」と述べた。

 鈴木氏は浸透できなかった。支持者に向かい「支えていただき、力を貸していただき、ありがとうございました」とあいさつした。