7市町議選での選挙カー使用を巡る動き

 今春行われる栃木県内の7市町議選を前に、立候補を予定する各市町議会の現職議員の間で選挙カーの使用自粛や使用時間短縮の動きが広がっていることが19日までに、下野新聞社の調べで分かった。新型コロナウイルスの感染拡大防止に加え、選挙費用の公費負担削減などが目的だ。コロナ禍で有権者と接する機会も減る中、候補者名を掲げた車で遊説する従来の選挙活動は変革期を迎えている。

 選挙カーの使用自体を控える動きがあるのは5市町議会。下野市(定数18)では、市議会正副議長の提案を受け清明会、一心会、下野市民派クラブの3会派(計15人)が申し合わせた。感染拡大につながる車内の密室状態の回避などが理由。3会派で5、6人が引退することから、9人前後が使用しない見込み。

 壬生町(定数16)でも、町議会最大会派の清友会(10人)が使用を自粛。新人にも同調する動きがあり、11人前後が選挙カーを使わず戦いに臨むとみられる。

 高根沢町(定数13)は清流会、晨光の会、絆の会の3会派(計11人)が自粛方針を決めた。コロナ禍で新しい選挙の形を提案することなどが目的としている。

 那須烏山市(定数16)は現職全16人で、立候補する場合は自粛を検討することを申し合わせた。渋井由放(しぶいゆうほう)議長は「市が市民に感染防止を呼び掛ける中、議会も対策に努める」と述べた。

 那珂川町(定数13)も自粛の検討を現職全11人で確認した。同町と高根沢町、那須烏山市は「自粛は最終的に個々の判断に委ねる」としている。

 一方、使用時間を短縮するのは2市議会。日光(定数24)は午前8時~午後8時に認められている選挙カーでの連呼行為を、午前9時~午後5時に短縮する。生井一郎(なまいいちろう)議長は「外出自粛や自宅療養をする市民にも配慮した」と話した。

 栃木市(定数28)も正副議長と自民未来、自民明政、誠心、公明党議員会の4会派、弘毅会の1人の計21人が午前9時~午後5時への短縮を申し合わせた。各市町議会で相次ぐ自粛の流れに、小堀良江(こぼりよしえ)議長は「同じような状況を皆さんが感じているということ」と述べ、コロナ禍での選挙運動の難しさをのぞかせた。