パーティションが設置されているホテル三日月のフロント。感染対策に余念がない=17日午後3時15分、日光市鬼怒川温泉大原

 本県を対象とした2カ月間の新型コロナウイルスまん延防止等重点措置が解除されることが17日、決まった。飲食店からは、当たり前の日常に戻る兆しを歓迎する声が上がる半面、同措置がもたらした効果への疑問や不公平感への不満も根強い。春休み前の解除とはいえ、自粛生活に伴う外出意欲の低下に宿泊関係者も先行きを慎重に見極める。

 「待ちわびていた。やっとです」。宇都宮市の老舗バー「パイプのけむり池上町本店」の橋本清孝(はしもときよたか)副店長(30)は胸をなで下ろす。

 酒類提供は午後8時まで、同9時閉店の営業をやむなくされた。バーにとって「これから盛り上がる時間帯」だ。同措置の効果に疑問もあったが、常連客の期待に短時間でも応えようと営業してきた。

 店長の独立に伴い、4月から橋本さんが店のかじを取る。「早く通常営業に戻し、おいしいカクテルを味わってもらいたい」と心機一転、意気込む。

 宇都宮市内でそば店を営む60代男性も解除を歓迎するが、理由は飲食店に対する協力金を「不公平」だと感じてきたからだ。「積極的に休んで金をもらえる人がいる制度なんて絶対おかしい。元は税金だぞ」。

 もともとランチ営業だけの店に協力金は出ない。歯を食いしばってそばを打ってきたが、協力金目当てで休業し得をする店の話も多く聞いた。「飲食店でのクラスターもほとんどない。こんな政策はやめるべきだ」

 17日午後3時すぎ、日光市鬼怒川温泉大原の「日光きぬ川ホテル三日月」では宿泊客がチェックインしていた。菊池保匡(きくちやすまさ)支配人(59)は解除を「率直にうれしい」と受け止める。昨年12月に50%だった客室稼働率が1月20%、2月10%まで落ちた。

 ただ、解除の方針が示されてからも「予約数の増加はそれほどではない」。感染者数の高止まり、長引く自粛モードでの外出意欲の低下。「皆さんの『旅行へ行きたい』という気分が少しでも高まってほしい」と期待する。