まん延防止等重点措置の解除について説明する福田知事=17日夜、県庁

 本県で約2カ月に及んだ新型コロナウイルス感染症の「まん延防止等重点措置」の解除が17日、決まった。福田富一(ふくだとみかず)知事は記者会見で、飲食店の営業時間短縮(時短)を柱とする重点措置を「感染者の急増を抑える一定の効果はあった」と説明。一方、新規感染者数はこの日も計579人に上っており、対策が十分であったかについては疑問を示した。措置解除後は、感染再拡大の防止と社会経済活動の回復の両立を目指すことになる。福田知事はバランスを取る難しさをにじませつつも「二兎(にと)を追う」と強調した。

 1月以降、県内では高齢者施設や学校などでクラスター(感染者集団)が多発し、感染者急増の要因となった。一方で飲食店クラスターはわずか1件にとどまった。

 「飲食の場での感染リスクを減らし、県民に緊張感を持ってもらうアナウンス効果もあった」。福田知事は重点措置の意義を述べた。一方で時短に応じた飲食店に支払う協力金の額に言及し「毎日4億円を投じただけの効果があったとはいえず、疑念がある」と率直に明かした。

 第6波で流行したオミクロン株は、感染力が高い半面、重症化リスクは低いと指摘されてきた。「こうした特性の株で、時短要請を続けることの是非は議論していく必要はある」と問題提起した。

 「リバウンドがあってはならない」と感染再拡大への警戒感を何度も口にした。県は今回、会食の人数制限の緩和を見送った。春休みや新年度で会合が増えることへの懸念が背景にあるためだ。

 「県民一家族一旅行」と「Go To イートキャンペーン」の4月からの再開を公表したことについては「経済再生、地域振興に取り組むという判断だ」と説明し理解を求めた。

 直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は緩やかに減少傾向にあるが、16日時点で163.2人と高止まりしている。重点措置が先行解除された地域では感染再拡大の兆候もあり、第7波が到来するとの予測も出ている。

 福田知事は「これまでの経験を基に的確で迅速な対応ができるようにしたい」と力を込めた。