夏の甲子園が5日に開幕する。8年連続出場で2年前には優勝している作新学院高が、どんな活躍ぶりを見せてくれるか。大いに楽しみである▼球児たちの聖地にあやかって、その名を付した高校生大会は実に多い。俳句甲子園、アニメ甲子園、ダンス甲子園…。まんが甲子園もその一つ。著名な漫画家を輩出する高知県などが地域おこしに生かそうと企画した▼27回目となる今夏は本県から宇都宮東、日々輝学園高宇都宮キャンパスなど4校が出場する。特に栃木、栃木女子の両校は過去に全国制覇を成し遂げており、本県のレベルの高さがうかがえる。県勢の活躍を期待したい▼耳慣れない催しに聞き書き甲子園がある。NPO法人の共存の森ネットワークなどが「名人の知恵と技、心を次の世代につなげたい」と始めた取り組みは、今年で17回を数える▼林業や水産、工芸など自然と関わる仕事に携わる高齢者を名人と呼び、全国から募集した高校生を取材で派遣する。聞き書きを通して名人の生きざまを受け止めようという試みである。これまでに本県からも13校の生徒たちが参加した▼「日本の森の悲鳴が肌を伝わるように感じました」。ある高校生は感想をこう記した。別の男子生徒は山村への移住を決断した。野球でもそうでなくても「甲子園」は、若者の情熱の象徴である。