感謝状を受け取った木戸さん(左)と佐藤署長

感謝状を受け取る木戸さん(左)

感謝状を受け取った木戸さん(左)と佐藤署長 感謝状を受け取る木戸さん(左)

 散歩中に高齢者の安全を確保し交通事故を防いだとして、宇都宮南署は10日、宇都宮市、宇都宮女子高2年木戸瑛梨子(きどえりこ)さん(18)に感謝状を贈った。行動の背景には、高齢社会や児童虐待などへの問題意識があった。

 木戸さんは昨年12月28日午前4時40分ごろ、自宅近くの駐車場に倒れていた90代男性に気付いた。あおむけでうめき声を上げていた。一瞬ためらったが「認知症のある人かも」と考えた時には自然に体が動いていた。

 「大丈夫ですか」。声を掛けたが、男性はろれつが回らない。氷点下の寒さ。薄着で、はだしの足は冷え切っていた。「低体温症かも」。自宅へ運ぼうとしたが重くて諦めた。協力を求めた通行人に素通りされた。

 木戸さんは自らの上着と靴を身に付けさせ、自宅に戻って110番した。警察官を待つ間、温かい飲み物を飲ませて付き添った。

 「社会的立場が弱い人に手を差し伸べられる社会になるように、大学で福祉学を学びたい」。感謝状を握る手に力がこもっていた。