双葉町の自宅でカーテンを開ける榊原さん=10日午後2時40分、福島県双葉町

双葉町の特定復興再生拠点区域と帰還困難区域

双葉町の自宅でカーテンを開ける榊原さん=10日午後2時40分、福島県双葉町 双葉町の特定復興再生拠点区域と帰還困難区域

 東京電力福島第1原発事故の影響で、全住民の避難が唯一続く福島県双葉町。同町から栃木市に避難中の榊原比呂志(さかきばらひろし)さん(61)は10日、自宅に戻り、生活再開へ向け準備を進めた。「ここにいられるだけでほっとする」。自宅のある区域は6月以降に避難指示が解除される。周囲の民家が取り壊されるなど景色の変化に寂しさもあるが、住み慣れた土地での生活再開を心待ちにする。

 10日午後1時すぎ、双葉町の特定復興再生拠点区域(復興拠点)内。榊原さんは自宅の鍵を開け、室内へ入った。リビングのカーテン、窓を開け、目の前の景色をじっと見詰めた。田んぼ、畑、点在する民家。「原風景って言うのかな。俺の生まれた場所。死んで骨埋めるのはやっぱりここ」