県の制度に登録している避難者数の推移

 東日本大震災の発生から、11日で11年を迎える。東北3県から栃木県内への避難者は10日現在、県の制度の登録上では2735人。ピーク時から462人(14.4%)減っているが、現在も県内24市町で生活しているとされる。ただ、既に連絡が取れない人も多く、避難者数は正確ではない可能性が高い。国は都道府県とともに実態調査を行っており、結果は近く公表される見通しだ。

 復興庁は避難者を「震災で住居を移した後、前の住居に戻る意思を持つ人」と定義している。

 県は2011年3月、国に先行する形で避難者向けの登録制度を始めた。避難先の市町に届け出ると、避難元の自治体に通知され、情報提供や避難者同士の交流につながる支援などを受けられる仕組み。

 県によると、避難者の内訳は福島県からが2651人で、全体の97%を占める。宮城県は75人、岩手県は9人。

 避難先は市貝町を除く24市町で宇都宮市が855人、那須塩原市が411人、小山市が275人。登録者数のピークは12年2月の3197人だった。

 一方、登録は任意で、避難者が帰還や転居、死亡した場合も申告がなければ反映されず、実態との乖離(かいり)が以前から指摘されている。同庁と福島県が昨年3月、県外避難の約1万2千世帯に現住所確認の文書を郵送したところ、約3割に当たる3877世帯分が宛先不明で差し戻された。うち栃木県分は718世帯(1757人)で、宮城県に次いで多かった。

 正確な人数把握に向けて同庁は本年度、都道府県に依頼し所在確認を実施。栃木県では未配達となった718世帯に市町が電話などで確認し、現在は県危機管理課が結果を精査している。

 同課によると、既に帰還していたり、避難元以外に転居していたりするケースのほか、帰還の意思をなくした人も目立ったという。調査結果は同庁が年度明けに公表する見通し。

 一方、県が「とちぎ防災の日」に定める3月11日に例年開催してきた式典は、本年度は行われない。震災10年となった前年度をもって一区切りとしたという。