清原スマートエネルギーセンターの施設

 宇都宮市の清原工業団地で立地企業が連携し、エネルギーを効率的に運用する「スマエネ事業」が8日までに、2021年度の省エネ大賞(一般財団法人省エネルギーセンター主催)で、最高位の経済産業大臣賞を受賞した。3社の計7事業所で20%の省エネ効果と二酸化炭素(CO2)排出量の20%削減を達成し、「全国への普及拡大に向けた先進的事例」と評価された。

 同賞は、省エネの優れた事例や製品などを表彰している。11回目となる21年度は120件以上の応募があり、経産大臣賞には2部門の計11件が選ばれた。

 スマエネ事業は19年12月に始動した。東京ガス子会社の東京ガスエンジニアリングソリューションズ(TGES)が拠点となる「清原スマートエネルギーセンター」を運営。作り出された熱(蒸気や温水)と電力を、カルビーとキヤノン、久光製薬の計7事業所が利用している。

 複数事業者による熱と電力の共同利用は、内陸の工業団地では国内初の取り組み。

 事業に参画する県によると、7事業所は20年度に15年度比で年間1万1500キロリットルの省エネ、年間2万3千トンのCO2削減を実現した。同大賞の審査では省エネ達成などに加え、災害時のレジリエンス(適応力)向上や地方創生につながる点も評価されたという。

 事業に関連して、カルビー新宇都宮工場では今月、排水処理工程で発生したバイオガスを燃料として発電し、自家消費する取り組みを開始。TGESが設備を設置しメンテナンスも担い、カルビー側が電気使用料を支払う形で、発電量は年間636メガワット(一般家庭約150世帯分)、CO2は年間約2千トン削減できる見通し。

 受賞を受け、県と各社は「相互協力で取り組みを推進し、政府が掲げる25年の脱炭素社会実現に貢献していく」としている。