児童を見守る鈴木厚子校長=3日午前、高根沢町宝積寺

県女性校長教頭会に所属する小学校長数の推移

児童を見守る鈴木厚子校長=3日午前、高根沢町宝積寺 県女性校長教頭会に所属する小学校長数の推移

 栃木県内の「指導的地位に占める女性割合」が多くの分野で10%台にとどまる中、公立小学校の校長は32%で相対的に高い。1986年施行の男女雇用機会均等法の効果などが比較的強く現れた格好で、90年代から急速に増えた。現場からは「男女関係なく認められる時代になりつつある」との声が上がっているが、教員全体の女性割合に比べると依然低く、一層の登用が期待される。

 3日、高根沢町阿久津小で開かれた6年生を送る会。鈴木厚子(すずきあつこ)校長(59)は児童らを温かいまなざしで見守った。校長職に登用されて6年がたつ。「男女関係なく努力や資質が認められる時代になりつつある」と感じている。

 2021年度の小学校長は全344人中110人が女性だ。

 鈴木校長が会長を務める県女性校長教頭会によると、会員の小学校長は1993年度の20人から10年間でピークの162人となり、8倍に急増した。その後は学校数の減少に伴い減少傾向だったが、近年、再び微増している。

 県教委は「男女問わず能力のある人物を採用した結果としての数」と説明。県女性校長教頭会は会員の校長や教頭向けに学校の危機管理に関する研修を実施するなどしており、こうした教員同士の現場レベルの活動が奏功したとの見方もある。

 国立女性教育会館のまとめによると、小学校長の女性割合は全国でも90年代に増加している。

 98年度から定年までの7年間、芳賀地区の小学校で校長を務めた小堀志津枝(こぼりしづえ)県退職女性校長会長(77)は「当時は女性校長への偏見が地域にあったと感じていた」と振り返る。

 他校の地域集会で「なんだ女か」と心ない言葉をぶつけられたこともある。プレッシャーに耐えかね自ら希望して降格した女性校長の姿も目にした。

 小堀会長は女性の割合増加を「先人の努力が子どもから保護者、地域に広まり、認められた」と喜ぶ。

 鈴木校長は「男女問わず管理職が負う責任と期待は大きい。それらに応えられるよう、会員の資質向上や後進の育成に努めたい」と語った。