カウンター席を減らすなどした店内で準備する平石さん夫妻=3日午後5時40分、宇都宮市馬場通り3丁目

 栃木県を対象にした新型コロナウイルスまん延防止等重点措置の再延長が確実となった。体力が落ち続ける飲食店は、その「効果」を疑問視し、レジャー施設は春休み前の解除を願う。一方、医療現場は依然切迫しており、同措置を巡る評価はより複雑になっている。

 「大半の店が時短営業しても感染者数は減らなかった」。宇都宮市中心部でダイニングバー「空明」を営む平石史明(ひらいしふみあき)さん(52)、玉美(たまみ)さん(49)夫妻は、飲食店対策を柱にし続ける姿勢に疑問も抱く。

 時短営業を続けるが、今やクラスター(感染者集団)は福祉施設や学校が圧倒的だ。「感染状況に応じた対策を」と求めた。

 「本当に意味あるんでしょうか」。大田原市内の酒卸、岩上商店の担当者も感染者数と飲食店対策との関連に疑念がぬぐえない。甘酒の製造販売でカバーしているが飲食店との取引は9割減。厳しい状況の出口は見えない。

 那須町大島の「那須どうぶつ王国」の鈴木和也(すずきかずや)総支配人(60)は「感染の現状を考えると仕方ないと思うが、残念」と話す。

 エリアや時間を縮小する冬季営業期間を延長している。重点措置が適用中かどうかで来園者数が変わる。「早く終わってほしい」と願う。

 患者を治療してきた国立病院機構栃木医療センターの矢吹拓(やぶきたく)内科医長(42)は「感染状況をみると、延長はやむを得ない」と話す。

 入院は大半が高齢者。オミクロン株自体での重症化は少ないが、持病の悪化や身体機能低下を招き、死者の増加にもつながっている。「高齢者にとって『風邪と同じ』ではない」。一方、経済などへの負の影響も分かる。「社会としてどのように感染症と向き合うか、改めて考える必要もある」