栃木いのちの電話 受信と自殺傾向の相談件数

 自殺防止のための電話相談を行っている「栃木いのちの電話」(青木勲(あおきいさお)理事長)が2021年に受信した相談は2万545件で、4年連続で減少したことが21日までに事務局のまとめで分かった。新型コロナウイルス禍で、電話を受ける施設の利用が制限されるなどした影響。ただし、自殺をほのめかす「自殺傾向」の相談は2827件で前年より144件増加した。

 21年の受信件数は宇都宮が1万6781件、足利分室が3764件で、合計すると前年比648件減。このうち、「自殺傾向」の相談は全体の13.8%だった。

 足利分室は21年8~9月に緊急事態宣言が発令された影響で、電話応対する場所が入る施設が夜や土日に利用できなかった。24時間体制の宇都宮も、施設工事のため電話を受けられない期間が10日間ほどあった。加えて、コロナ禍で一部の相談員は活動を控え、受け手が減ったことも受信件数減につながった。

 大橋房子(おおはしふさこ)事務局長は「件数が減ったのは、かけてくる人が減ったのではなく私たちの体制の問題。相談員は足りているわけではないが何とか今後も24時間体制を維持していく」と話した。

 相談者は男女とも40代が最も多く、次いで50代だった。相談内容を12の分類別(その他除く)で見ると、「精神」が4617件で最多。うつ病など精神疾患のある人からの相談だった。他に「人生」4467件、「家族」2389件など。1件当たりの平均相談時間は宇都宮28.3分、足利分室22.6分だった。

 コロナ関連の相談について、大橋事務局長は「感染への不安の声は聞かなくなった。仕事がなくなった、見つからないという話は聞いていくとコロナの影響だったりする。非正規雇用の人にしわ寄せが行っている」と明かした。

 電話相談は宇都宮028・643・7830(24時間)、足利分室0284・44・0783(午後3~9時)。