被災コースを回った下山者を迎える原島さん(右から2人目)ら足利里山通信のメンバー=13日、足利市内

朽ちた橋を撤去する足利里山通信のメンバー=13日、足利市内

倒木を撤去する足利里山通信のメンバー=13日、足利市内

被災コースを回った下山者を迎える原島さん(右から2人目)ら足利里山通信のメンバー=13日、足利市内 朽ちた橋を撤去する足利里山通信のメンバー=13日、足利市内 倒木を撤去する足利里山通信のメンバー=13日、足利市内

 栃木県足利市西宮町の両崖山で下草など約167ヘクタールを焼いた大規模山林火災は21日、発生から1年を迎える。登山道脇には今も黒焦げの幹や倒木が残る。だが、山を愛する市民の間には「火災予防・環境整備・事故防止」を掲げて里山を守ろうとする動きが広がっている。

 火が及んだ登山道など8カ所に今月、被災状況を写真と文章で伝えるパネルが設置された。火災1年に合わせ、ハイカーに防火意識を高めてもらおうと登山愛好家グループ「足利里山通信」が企画した「リメンバー2・21ハイク 足利林野火災パネル展」の一環だ。27日までの週末は、3カ所以上の写真を撮って下山したハイカーに「里山の守人」と記した木札を配っている。

 中心となって企画したのは、群馬県邑楽町、元広告代理店経営原島昌司(はらしままさし)さん(74)。8年前から市内の山行を日課にしていたところに火災が発生し、「山は自分たちで守らないと」との思いを強くした。

 鎮火後の昨年4月、無料通信アプリ「LINE」のオープンチャット機能を利用して足利里山通信を開設。150人を超える会員が山の天候や危険箇所などについて情報交換している。

 今月13日には、同市南大町、神棚職人入江輝夫(いりえてるお)さん(76)のチャットでの呼び掛けに応じた15人が登山道に参集。地元住民と共に、朽ちた橋の解体や倒木の撤去作業に汗を流した。地元の三重地区観光協会の遠藤福太郎(えんどうふくたろう)会長(72)は「安全な道になり、ありがたい」と感謝した。

 4月3日には、市内主要9カ所のハイキングコースで32年続く一斉清掃ボランティア活動「足利の山クリーンハイク」の実行委員会とも合流して力になる。原島さんは「数は力。幸いこの1年は無事過ごせたが、今後も仲間を増やして山を守り、火災や事故の有事には早期解決につなげたい」と力を込めた。