花手水を前に笑顔を見せる塩島さん(右)と尾花さん(左)

2人が制作している花手水

花手水を前に笑顔を見せる塩島さん(右)と尾花さん(左) 2人が制作している花手水

 栃木県佐野市出流原町の涌釜(わっかま)神社の花手水が会員制交流サイト(SNS)などで話題に上り、出流原弁天池周辺の新たな見どころとなっている。毎日、近隣住民2人がボランティアで管理しており、季節の花や飾りを施して観光客らの目を楽しませている。同神社の長竹治(ながたけおさむ)宮司(69)は「花手水は季節限定のものが多いが、ここの花手水はいつでも楽しめる」と目を細めた。

 花手水は磯山公園駐車場から出流原弁天池に向かう道の途中にある。水盤は1912年に作られたもので、近年あまり使われていないことを気にしていた長竹宮司が昨年6月、同所、主婦塩島則子(しおじまのりこ)さん(60)と同尾花和美(おばなかずみ)さん(70)に花手水として活用してほしいと依頼した。

 2人は近所の人や学校などに、余っている花がないか呼び掛け、花を集めて制作。花が下に沈まないよう、水盤の中にれんがと草を入れて高さを調整し、水と花の追加や、しぼんだ花を除く作業を天候問わずに毎日朝夕行っている。

 花手水の中には、季節の植物や冠婚葬祭で手に入った花など常に約5種類の花が浮かぶ。17日はロウバイやキンカンのほか、結婚式でもらったというオレンジ色のバラやガーベラなどが華やかに水盤を彩っていた。

 2人は花手水周辺の草むしりや落ち葉集めなど、景観を守る活動にも取り組んでおり、SNSでは、花手水の美しさだけでなく、2人の活動を称賛する声も上がっている。2人は「きれいと言ってもらったり、撮影してもらったりするのが何よりうれしい。できる限り続けていきたい」と笑顔を見せた。

 花手水はイベントに合わせた飾り付けも行っており、今はひな祭りに向けた飾りを考案中だという。