宣言に向け打ち合わせも熱を帯びる、鈴木会長(右から2人目)ら実行委メンバー

 【那須烏山】市内の俳句愛好家らでつくる市山あげ俳句全国大会実行委員会は5月1日、「山あげ」を新たな夏の季語とすることを全国に宣言する。460年の歴史を持ち、市民の精神的支柱である山あげ祭の認知度を高め、あらためて郷土愛醸成やまちづくりの契機にする考え。祭り期間中の俳句公募、句誌の創刊と、機運を高める取り組みの準備を着々と進めている。

 同会は2017年設立。「烏山の山あげ行事」の国連教育科学文化機関(ユネスコ)無形文化遺産登録を記念し、17、18年に市内で市山あげ俳句全国大会を開いた。19年からは市内小中学生から俳句を募り表彰しており、市内俳壇の活性化に努めている。

 「山あげ」を夏の季語とすることは発足以来の宿願。そうした中、俳人の黒田杏子(くろだももこ)さんが昨年、新型コロナウイルス禍により通年で使われるようになった「マスク」を冬の季語から外す旨を発信したことが、全国宣言のヒントとなったという。

 メジャーな俳句誌を発行する大手出版社の関係者に問い合わせ、季語には公式の認定手順はなく、広く普及しているかがポイントであることを確認した。7月下旬の山あげ祭前の好機として5月1日を宣言日に定め、県内外の俳壇関係者に宣言文を送付する考えだ。

 また、今夏の山あげ祭期間中に会場周辺へ投句箱を設け、「山あげ」を使った俳句を一般公募する。さらに市内と高根沢町の勉強会4者が協力し、7月にも季刊の合同俳句誌「山あげ」を創刊する予定。同誌は21年3月号で60年の歴史に幕を閉じた月刊俳句誌「こだち」の関係者が多く関わっており、新たな交流の場としても育てていく。

 宣言に向け市内外の関係機関に賛同を呼び掛けている鈴木美江子(すずきみえこ)会長(83)は「50年以上前に市内に嫁いで以来、山あげ祭の熱気に魅了されてきた。中央俳壇に認められるのを待つのではなく、逆転の発想で広く創作を呼び掛け、まちおこしに役立ちたい」と意気込んでいる。