事故現場を望む献花台で合掌する地元関係者=2021年3月、那須町湯本

 8人もの命が奪われた異例の重大事故の書類送検から3年。宇都宮地検は長期捜査の末、3人の過失を慎重に積み上げ、在宅起訴に踏み切った。

 地検の平野達也(ひらのたつや)次席検事は「似たような前例がほとんどなく、過失の認定に慎重を期した。捜査項目が非常に多岐にわたった」と長期化の理由を説明した。自然の中での事故のため、他の過失事件に比べて客観的証拠が乏しかったことも影響したとみられる。

 関係者によると、聴取した雪崩や登山の識者の中でも、予見可能性や3人の責任に関する意見は分かれたという。だが地検は時間をかけて証言内容や類似判例の検討を重ねた。