宇都宮市内でカレーを無料配布する活動を行っている子ども食堂。コーディネート事業で活動の充実などが期待される=29日午前、同市下荒針町

 子どもの貧困対策や子育て支援への関心の高まりを背景に、無料または低額で食事を提供する「子ども食堂」は各地で増加している。多くが市民や事業者による自主的な活動で、運営形態はさまざまだ。宇都宮市が昨年7月、市内11カ所の子ども食堂を対象に実施した初の実態調査では、過半数が財政面や人材確保を課題に挙げた。行政や学校など関係機関との連携強化を望む声も少なくない。

 子ども食堂の明確な定義はないが、実態調査によると、11カ所中10カ所が主に小学生を対象としている。生活保護や就学援助受給世帯など経済的に厳しい家庭の子どもが6割以上を占めるのは2カ所で、その他は多くても1、2割程度だった。

 食事の利用者数は「10~19人」が最多の5カ所。その他は20人以上で「40人以上」が2カ所あった。

 利用目的として最も多かったのは「子ども同士の交友関係構築、遊びの場、居場所」の8カ所で、単に食事だけではなく交流を重視していることがうかがえる。「保護者同士の子育て相談」(2カ所)など、保護者支援の役割もあった。

 ボランティアを活用しているのは7カ所。ボランティアを含めたスタッフ数は「4~6人」が5カ所、「7~10人」は4カ所、「3人以下」は2カ所だった。

 運営上の課題として、7カ所が人材確保を挙げ「参加者を増やしたいが人手が足りない」といった悩みを抱えていた。また6カ所が運営資金の確保など財政面の課題を挙げた。支援の必要性が高い子どもについて、「学校や行政との連携が難しい」とする指摘も4カ所からあった。

 市に求める支援として、財政面と人材確保に関する要望が4カ所ずつあり、児童相談所や学校など関係機関との連携強化や情報共有を望む意見もあった。

 子ども食堂同士のネットワーク、企業や市民からの寄付をつなぐ仕組みを求める意見も多く、市が新年度取り組む方針のコーディネート事業に対する期待感がにじむ。