鎮将夜叉尊が納められている厨子(日光山輪王寺提供)

 【日光】山内の世界遺産・日光山輪王寺で2月4日から、同寺に伝わる秘仏「鎮将夜叉尊(ちんじょうやしゃそん)」が9年ぶりに特別公開される。来年2月3日まで。立春の同日から1年は、9年に1度の世相が荒れやすくなる星回りとされる九星術の「五黄中宮(ごおうちゅうぐう)」に当たることから、秘仏を公開して人々の厄難を払う。同寺の今井昌英(いまいしょうえい)執事長(64)は「今年は特に新型コロナウイルスが最後の年になるよう鎮将夜叉尊の力に願い、世の中が平和になるようにとの思いでご開帳する」と話した。

 鎮将夜叉尊は徳川幕府の宗教顧問を務め、日光山中興の祖とされる天海(てんかい)大僧正が天下泰平や国家安穏をひそかに願ったとされる仏像。夜叉の首の上に座す毘沙門天像で右手に宝棒、左手に宝塔を持つ。白檀製で高さは約5センチ、製作年は分かっていない。昔は僧侶や信奉者が袈裟(けさ)に入れたり、髪に結い込んだりしていたという。