飼育員を襲ったベンガルトラの「ボルタ」(那須サファリパーク提供)

臨時休園中の那須サファリパーク=27日午後、那須町高久乙

飼育員を襲ったベンガルトラの「ボルタ」(那須サファリパーク提供) 臨時休園中の那須サファリパーク=27日午後、那須町高久乙

 飼育員の男女3人がトラに襲われた事故を受け、臨時休園していた栃木県那須町高久乙の那須サファリパークは27日、園の安全委員会が事故原因と再発防止策をまとめ、28日に営業を再開すると発表した。

 会員制交流サイト(SNS)などで、飼育員を襲ったベンガルトラの雄「ボルタ」の処遇を心配する声があったが、これまで通り展示する。

 園や運営会社東北サファリパーク(福島県二本松市)の関係者と外部委員で事故後に立ち上げた安全委は、飼育員への聞き取り調査などを行った。事故原因として(1)前日のトラ収容と当日のトラ出舎をマニュアルの手順で行っていなかった(2)事故時、トラに麻酔をかける前に飼育員2人が救出に入った-の2点を挙げた。

 改善策も打ち出した。トラの展示スペースにつながる飼育員用の外通路扉の下は当日凍結し扉を開閉できなかったとみられ、そのため飼育員がトラ用通路に入った可能性がある。園は、外通路の扉と、獣舎内の動物を確認しやすくするための施設改修を済ませた。

 また獣舎内カメラの増設などのほか、設備や環境を常時確認できる体制を構築する。飼育の手順や緊急時に関するマニュアルを見直し、従業員向けの研修や訓練も充実させる。

 葛原直人(くずはらなおと)支配人(46)は「安全意識がより届くよう指導を徹底する」と話した。安全委は営業再開後も調査を継続する。県警は業務上過失傷害容疑で捜査しており、園は協力を続ける。