国体関係者の歓迎を掲示する飲食店。来客は少なく自粛ムードの現状を受け止める=26日午前、日光市上鉢石町

 「本当はもっと歓迎してあげたい」。まん延防止等重点措置の開始を翌日に控えた26日、栃木県日光市日光地区の街中に国体開催中のムードは乏しく、土産物店や飲食店はもどかしさを抱える。コロナ禍を分かった上で全国から足を運んだ選手らの心情を思いやり、8年前の冬季大会の人出と比べて寂しさを募らせる。

 開幕第3日の26日、街中に国体開催中の雰囲気は乏しい。競技会場への移動のためか、宿泊施設周辺でキャリーバッグを引く選手の姿はあるが、メインの通りもにぎわいからは遠い。

 「来てくれれば温かく迎えたい気持ちは全く変わらない。でも、選手たちも気にしているんだろうね」

 上鉢石町でレストランと土産物を扱う「あさやレストハウス」の亀田祐司(かめだゆうじ)社長(69)は、国体関係者の利用が少ない現状を受け止める。

 飲食物産の組合としても歓迎事業を検討したが、難しかった。各県の名前が入ったジャージーを着て選手や関係者らが街中を回遊し、地元の味を楽しむ。こんな国体ならではの光景は見られない。「宿泊業のことを考えるとせめて開催できてよかった。前回のようにはいかないよね」と残念がる。

 「前回とは比べものにならない人出」。レストランを営む女性もため息をつく。前回大会は期間中、昼も夜も盛況が続いた。

 「好きな物を何でも食べていいぞ」と好成績を収めた少年選手を指導者や家族が祝う姿も、成年選手が勝利の美酒に酔うこともない。27日からは酒の提供をやめる。「感染対策を守った来店は大歓迎なんです。でも、お互い難しいですよね」

 県が大会参加者向けに出した通知には「競技会場や宿泊施設等の内外を問わず、感染リスクがある行動を控える」など数多くの項目が並ぶ。県の担当者は「外出しないでとは言えないが、現状を考えるとルールに従い、可能な限り控えてということになる」と話す。