宇都宮地裁・家裁・簡裁

 那須町で2017年3月に大田原高生徒7人と教諭1人が死亡した雪崩事故で、遺族の一部が栃木県(県教委)などに事故の責任を認めて謝罪するよう求めた民事調停の第8回協議が24日、宇都宮簡裁で開かれ、解決のめどが立たないとして調停は不成立に終わった。事故が起きた講習会の責任者だった3教諭の責任の在り方などを巡り、最後まで折り合わなかった。

 これを受け、一部の遺族が2月2日にも損害賠償を求めて県などを提訴する方針を固めた。

 遺族側によると、24日の協議では、調停委員が遺族側の提案した和解案に対する県側の回答を再度求めた。県側は「結論は変わらない」と応じなかった。

 民事調停は20年3月、事故で亡くなった8人のうち6人の遺族が申し立てた。遺族側は、事故発生の責任を明確に求めた上での真摯(しんし)な謝罪を求めてきた。県側は県としての賠償責任を認めたが、「引率した教員個人の責任ではない」と主張。遺族側が求めた3教諭の出席もなかった。

 協議後、遺族側の代理人弁護団は報道陣の取材に対して「事故は人災以外の何物でもない。県は(遺族側の)申立書の主張に対して認否もせず不誠実な対応を繰り返した」と強調。調停を申し立てた6組の遺族のうち5組は、民事訴訟の場で謝罪などを求める考えだ。

 福田知事は「損害賠償の提示や再発防止策の策定など真摯に対応してきたが、調停が不調に終わったことは残念に思う」などとコメントを出した。