自身の経験談を交えて講演する秦選手

 【栃木】東京パラリンピックのトライアスロン女子で6位入賞を果たした秦由加子(はたゆかこ)選手(40)の講演会が18日、栃木翔南高で開かれた。

 県教委のオリンピック・パラリンピック教育推進事業の一環。新型コロナウイルス感染防止のため、講演は2回に分けて行われ、1、2年生計約360人が聞き入った。

 講演テーマは「人生を変えるのは自分自身~パラリンピアンから学ぶレジリエンス~」。13歳の時に骨肉腫が見つかった秦選手は、再発の可能性が残る治療か脚の切断かの選択を迫られた当時について「両親が悲しむのを見たくないという思いで『脚一本くらいなくなっても私生きていける』と右脚の切断を即決した」と語った。

 東京パラリンピックでの競技映像を流しながら「障害があることは恥ずかしいことではない。堂々と強くいるべきだ」と強調。「自分次第で人生は大きく変わる。つらいことを経験することで同じような経験をした人に寄り添うこともできる」と力説した。