故郷での出張販売を心待ちにする工藤さん

 【茂木】道の駅もてぎは22日、岩手県遠野市の道の駅で、町内産の完熟イチゴを出張販売する。2年前に同市の高校を卒業後、親元を離れ深沢の観光イチゴ園「美土里農園」で働く工藤寛之(くどうひろゆき)さん(20)の存在があって実現。工藤さんも参加し、自ら栽培したイチゴを故郷でお披露目する。今年成人した工藤さんの夢は故郷での甘いイチゴの栽培。「背中を押してくれた祖父の墓前に、イチゴ作りの応援をお願いしに行きたい」と、大好きな祖父の命日と重なった販売日を心待ちにしている。

 「寛之が来るのは凱旋(がいせん)みたいなものですね」。出張販売を受け入れる遠野市の道の駅「遠野風の丘」運営会社の事業部長佐々木教彦(ささきのりひこ)さん(49)の声が弾んだ。工藤さんを幼少時から知り、親のように成長を見守ってきた。

 同道の駅の開設には、昨年1月22日に亡くなった工藤さんの祖父古寿(ひさとし)さん=享年(79)=が産直組合の組合長などとして尽力した。自家栽培した野菜の漬物加工・販売の6次産業化も進めた祖父に感化され、工藤さんは農業を志したという。