感染対策の徹底を呼び掛ける福田知事=18日夕、県庁

 新型コロナウイルスのオミクロン株による感染が急拡大する中、県は18日、政府に「まん延防止等重点措置」を要請する判断基準を初めて定めた。第5波のデルタ株拡大時とは病床に与える負荷などが異なり、新規感染者数だけでは経済、社会活動を抑制するタイミングを見極めるのが難しいためだ。24日からは日光市で「いちご一会とちぎ国体」冬季大会が予定されており、福田富一(ふくだとみかず)知事は現状で中止する考えがないことを強調した。

 1週間の新規感染者数を前週と比較すると、現在は3倍を超えて推移しており、昨夏の第5波以上に急激に増加している。要因となっているのが、オミクロン株への急速な置き換わりだ。

 第5波で本県が重点措置の要請を決定した時期と比較すると、人口10万人当たりの新規感染者数は現在の方が上回っている。しかし、病床使用率や中等症者数は第5波時を大きく下回っている。

 福田知事は「5波の時より医療提供体制の負荷は低く抑えられている」と現状を分析しながらも、「今後も感染者が増え、特に高齢者に感染が波及すれば中等症、重症患者の増加が見込まれる」と推測。今回設定した病床使用率35%以上、中等症者数20人以上の目安を超えた場合は、速やかに重点措置の要請を検討するとした。

 いまだ正体の見えない変異株にどう向き合うか、全国の自治体は頭を悩ませている。愛媛県の中村時広(なかむらときひろ)知事は「効果が薄い」として重点措置の適用を申請しない考えを示している。

 福田知事は、第5波時に「栃木遠征」と称して県外から若者らが飲食に訪れ感染者増につながったことなどを指摘。「重点措置の効果がないとはいえない」との考えを示した。

 冬季国体に関しては、正式な参加辞退の申し入れは他の都道府県からまだないという。昨年は緊急事態宣言下でも愛知・岐阜両県で開催されており、福田知事は「不要不急の大会ではない」と述べ、現時点では参加者らの感染防止対策を徹底した上で開催する方針に変わりがないと説明した。