2019年夏の参院選まで、あと1年となった。「1人区」の栃木選挙区は、自民党現職の高橋克法(たかはしかつのり)参院議員(60)が既に党の公認を得ており、再選を目指す。一方、野党は立憲民主、国民民主の両党が統一候補の擁立を検討しているが、候補者選定の具体的な議論には至っていない。支持拡大を狙う自民に対し、野党は共闘態勢が組めるかが焦点になる。

 「首長出身者として地方を守るためにやってきた」。自民県連が公認候補申請を決めた6月下旬、高橋氏は一期目をそう総括した。現在は国土交通大臣政務官。「安定した政治の下で、さらにしっかりと働かせてもらいたい」と意欲を語った。

 県議1期、高根沢町長を務めた高橋氏は13年参院選に立候補。盟友の福田富一(ふくだとみかず)知事を頂点とする分厚い後援会組織や自民議員らの強力な支援により、旧民主党現職ら他候補を圧倒して初当選を飾った。

 だが、あれから5年。自民県連幹部は「13年参院選は、政権交代から約半年という最高のタイミングだった。前回のような順風でないことは明らかだ」と慎重姿勢をみせる。

 森友・加計学園問題などで自民に当時ほどの勢いはない。県内では4月の日光市長選で自民推薦候補が落選するという結果もある。県連幹部は「いかに一致団結して、挙党態勢で臨めるかに懸かっている」と力を込めた。

 一方、野党は統一候補擁立を目指す立民、国民の両県連がこれまでに3回、両党協議会を開催している。旧民進党が分裂し、各県連の設立からまだ日が浅いだけに、党運営に関わる話し合いにとどまっているのが現状だ。

 立民県連代表の福田昭夫(ふくだあきお)衆院議員は「政権与党と対峙(たいじ)するため、国民としっかりと連携していく」と強調。立民が女性限定の公募を検討していることから「党の基本方針が示されれば、女性候補の擁立も視野に進めたい」と明かす。

 国民県連代表の斉藤孝明(さいとうたかあき)県議も「(旧民進党の)分裂などいろいろあったが、野党がまとまらなければ自民を利するだけ。8月をめどに候補者選定などについて決めていく」とした。

 16年参院選で野党共闘を実現した共産党県委員会も両党との共闘に期待を寄せるが、安全保障や原子力政策などで隔たりのある国民とどう連携していくのかも課題だ。1年後の決戦を控え、それぞれの思惑をはらみながら、各党の動きは加速し始めている。